水をくむ天の北斗七星。
岡垣町波津の海岸は、北斗七星ひしゃくが
あたかも水をくんでいるように見える
世界でも珍しい場所として知られています。
▲ 北斗の水くみ(岡垣町汐入川河口にて撮影)
この光景は、北緯33度から34度に位置し、
北に水平線がある風景の
場所でしか見えないそうです。
その条件を満たすのは世界広しと言えど、
なんと北部九州の一部のみ!とか。
岡垣町の海岸はその条件にかなった、数少ない観望ポイントといえます。
北斗の水くみとは
北の空を観察すると星は北極星の周りを毎日、
反時計回りにほぼ1回まわります。
北斗七星の動きを注意深く観察すると
秋の後半には北斗七星が北極星と水平線の間を
西から東にくぐる姿はまるで天のひしゃくが水をくんでいるようにみえます。
この様子を天の北斗七星が
水をくむというわけです。
星空観望会も定期的に開催しています。
鑑賞におすすめの時期は9月から11月ごろです。
北斗の水くみ 見ごろの時間帯 | ||
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9月上旬:23時30分ごろ 9月中旬:23時ごろ 9月下旬:22時ごろ |
10月上旬:21時30分ごろ 10月中旬:21時ごろ 10月下旬:20時30分ごろ |
11月上旬:19時30分ごろ 11月中旬:19時ごろ 11月下旬:18時30分ごろ |
「岡垣町」が
星になりました。
1993年に発見された小惑星(15316)が2017年4月13日「Okagakimachi」と命名されました。
国際天文学連合(IAU)が2017年4月13日、小惑星(15316)に「Okagakimachi」(岡垣町)と命名したことを報じました。小惑星は直径約6km、小惑星の中では大きな部類に入ります。地球から約3億5,000万km彼方にあり、およそ3年半かけて太陽の周りを1周しています。肉眼で見ることはできませんが、「岡垣町」という名の星が、この宇宙に存在していることに大きなロマンを感じさせられます。
図:「小惑星発見者の渡辺和郎氏から岡垣町へ寄贈された認定証」
2017年10月7日開催九州・山口星まつりinOKAGAKI・小惑星「Okagakimachi」命名式典にて
九州北海岸にある岡垣町は、北斗七星が水をくむような姿“北斗の水くみ”を見ることができる世界的にも珍しい場所です。このことを多くの人に知ってもらおうと、北海道在住の天文家で小惑星発見者の渡辺和郎さんが小惑星(15316)に「Okagakimachi」(岡垣町)の命名を国際天文学連合(IAU)に申請し承認されました。
国際天文学連合(IAU)はユネスコ傘下にあり、世界各国の天文学者が集まる組織で、天文学に関わるあらゆる決議を行っています。星の名前は世界遺産と同等に、人類(文明)が存在する限り未来永劫にわたって残されることになります。星に町の名前が刻まれたことで、新たな魅力による町の発展、子どもたちが将来宇宙・天文分野で活躍…など夢や希望が膨らみます。